【祝】鬼滅の刃【アニメ化】
- 2018.06.05
- アニメ
今最も熱い少年漫画、吾峠呼世晴先生の「鬼滅の刃」がアニメ化です!!!
はァ―――ッなるほどね!!見ます!!
制作はufotable。
Fateや刀剣乱舞を手掛ける制作会社ということで期待できそうです。
ちなみに「約束のネバーランド」もアニメ化されるとのことで、今渋谷にポスターが張られているようですので猪突猛進で見に行ってきます。
待っていましたよ…絶対来ると思ってました…。
大人になってからここまで面白いと思った漫画は初めてです。
ジャンル的には和風ダークファンタジー。
時代は大正。頭が固く(2つの意味で)家族思いの心優しい少年・竈門炭治郎(かまどたんじろう)が寒い冬の日に炭売りに出かけている間に鬼に家族を食い殺されてしまうところから物語は始まります。
唯一生き残った妹の禰豆子(ねづこ)は鬼になってしまい、その妹を人間に戻すため炭治朗は鬼殺隊(きさつたい)に入隊し、鬼との戦いに身を投じることとなります。
同期に女好きでネガティブな我妻 善逸(あがつま ぜんいつ)。強い恐怖やプレッシャーで気絶するように眠ると本来の実力が解放され覚醒強モードに。
そして、猪の頭をかぶった野生児・嘴平 伊之助(はしびら いのすけ)。野生育ちの戦闘狂で常識はないが、誰もが認めるほどの女性的で端正な美しい顔立ちをしたムキムキの少年。
基本的にこの4人がメインとなります。
炭治朗は長男だから我慢強くて優しくて、禰豆子は家族思いで可愛くて強くて、全逸はヘタレで恥さらしなのに強くて、伊之助は伊之助。
とにかくこの3人(禰豆子は人を噛まないよう猿轡を噛まされていて喋らないため)の掛け合いがセンス抜群で抱腹絶倒なわけです。
基本的に暗い話なはずなのですが、圧倒的なシュールさの台詞回しで、シリアスな場面でもギャグ漫画状態です。
すごいのは唐突にぶちこまれるボケもツッコミも痛々しくなく、物語の流れを止めないところ。自然なんです。
狙っているのかないのか分からないまま熱さと切なさと笑いにまみれられます。
ひとまず作中屈指の人気キャラ・善逸が出てくるまでは読んでみてほしい。
そのあたりから面白さが炸裂しまくるから。
突然ですが、骨折してめっちゃ痛いとき我慢できます?
A.長男だったら我慢できるけど次男だったら我慢できません。
とにかく炭治朗の優しさが素晴らしい。
彼が鬼を倒す理由は家族を殺された復讐ではありません。
妹を人間に戻し、守り、幸せにすることなのです。
だから、禰豆子と同じく元は人間であった人喰い鬼を倒すときも同情や哀れみを忘れませんし、鬼はすべて同じとひとからげにして斬り捨てることはせず、鬼の心にも寄り添います。
鬼が醜悪な外見をしていても、気持ち悪いと思うことすら申し訳なく感じます。
自分の手によって息絶えた鬼に、神様どうかこの人が今度生まれてくる時は鬼になんてなりませんようにと祈りさえ捧げます。
主人公というと破天荒だったり天才型だったりタイプが多いですが、彼は人一倍の努力をして能力を会得し、自分ができるようになったら怠けて練習をサボっている同期にやり方を教えてあげようなんて思う長男すぎる長男です。
自分の分の食事を嫌がらせでとられてしまっても、笑顔で「そんなにお腹が空いているならこれも食べていいぞ」と更に分け与えようとする優しさです。
長男なので優しいだけではなく、時に厳しくもします。
みんなが間違った行動をすればきちんと叱りますし窘めもします。
炭治朗は至って真面目ないい子ですが、他の登場人物との会話でこそ炭治朗の素直さと真面目さ・天然さからくる発言のズレズレ感が絶妙となりますので是非ご賞味いただきたい。
言いたいことは分かるけど今それ言う!?感を共有したい。
そして善逸のテンションフルMAXのネガティブと伊之助の小学生男子すぎるツンデレっぷりも味わっていただきたい。
善逸と伊之助に炭治朗が振り回されているわけではなく、むしろ炭治朗の真面目天然っぷりに2人が振り回されているのがたまらない。
この漫画では「鬼滅の刃」のタイトル通り剣が武器となるわけですが、技を繰り出す際に「あれっどうするんだっけ」なんてもたついたりもして、「そうだよね、まだまだ成長途中だよね…!」なんて、ピンチにハラハラしながらも主人公らしい天性の才能とかでなく、きちんと鍛錬して身につけた技術を使って戦闘をしていると分かる描写が描かれているところなんかにキュンキュンきてしまうのです。
これからどうなるかは分かりませんが、今のところ炭治朗は選ばれし者でもなければ恵まれた血統でもなく、才能の面では善逸や伊之助に比べて劣ってさえいます。
諸悪の根源である鬼を倒し、妹を救いたいと思っているけれど炭治朗は必ず自分がそれをやり遂げられると確信を持っているわけではありません。
もしかしたら志半ばで倒れるかもしれない。
もしも自分に出来ないのならば、別の誰かが成し遂げてくれることを信じて次の誰かに引き継ぐための努力が必要だと語ります。
これは、経験から『意志を継ぐ』ことの大切さを知ったこともありますが、年若い主人公なら「意志を継いで【俺が】成し遂げる」と思うところです。
こんなジャンプ主人公いました…?
人間ができすぎ。
「人を信じて託す」って、かなり難しいことだと思います。
人を信じることですら難しいのに、託すだなんて自分が積み重ねてきたものを盗られてしまうような気がして悔しくありませんか。
そんなことを思えるのは、今際が近い頃だと思います。
実際に他作品ではよく主人公が老兵に意志を託されて奮起していますよね。
炭治朗は15歳そこそこで悟っているのです。
だって炭治朗は自分のために戦っているのではないから。
炭治朗…。
炭治朗は本当になんていい子なんだ…。
他の登場人物も素晴らしく個性的で魅力的であり、芯が通っています。
とにかくもう、本当にもう、最高に最高な少年漫画ですので!
だから読んで(見て)欲しいというわけで!頼むよォ―――――ッ!
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